非上場株式の発行会社への譲渡

概要

個人が非上場株式をその発行会社に譲渡した場合、その個人には通常の譲渡所得税課税とみなし配当課税が生じます。配当金は譲渡所得課税とは異なり、累進税率による総合課税となっています。このため、譲渡価額が大きい場合には、他の所得と合算されるため税負担が重たくなる可能性があります。

ただし、相続によって取得した株式を発行会社に譲渡する場合には、所定の要件を満たす場合にはみなし配当課税が行われません。

譲渡所得と配当所得の課税:特徴

みなし配当課税

非上場株式をその発行会社に譲渡した場合には、譲渡価額に関わらず譲渡価額がその株式に対応する資本等の金額を超える部分については、みなし配当があったものとして配当課税されます(源泉徴収の対象)(所法24、25)。また、その株式に対応した資本等(資本金+資本積立金)の金額と取得価額との差額が株式譲渡損益となります。譲渡損が生じる場合、譲渡損をみなし配当と損益通算できません。

みなし配当課税

相続により取得した場合の特例

相続等により取得した非上場株式を相続税の申告期限の翌日以後 3 年以内に発行 会社に譲渡した場合には、みなし配当課税の適用はなくすべてを譲渡所得課税とす ることができます(措法 9 の 71)。さらに、取得費に相続税の一部を加算するこ とができます(措法 391、措令 25 の 16)。

  • みなし配当課税の不適用
  • 相続税の取得費加算
みなし配当の不適用と取得費加算:相続税申告期限後3年以内の特例